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2002年 7月号


- 特許法院が判決の代わりに調停により紛争を解決する
- PCT制度改善に係わる今年度の韓国特許法の改正案
- 特許庁、特許業務を完全オンライン化する
- 貿易委員会、国内最初に並行輸入に対する審判基準を設ける-スタークラフト及びディアブロに対して並行輸入差止めを決定
- 登録商標“GIANNI VERSACE”と使用商標“ALFREDO VERSACE”とは相互類似する(2002.4.26.大法院2001ダ 4057, 2001ダ4064 判決)
 

特許法院が判決の代わりに調停により紛争を解決する


特許法院第1部(裁判長チョウヨンホ部長判事)は2002年5月31日付の特許登録無効に対する審決取消訴訟事件(2001ホ3392)で、特許法院の開院以来、特許事件では初めて調停を成立した。

調停は、家事と民事事件では一般化されているものであって、裁判より経済的かつ合理的であると認識されてきたが、行政訴訟のうち、特許、実用新案、意匠、商標関連の事件では事実上、不可能であると認識されていた。しかし、特許事件の中でも民事紛争的な色彩が強い事件では、調停による解決が妥当だという認識が高まるにつれ、特許法院は事案を選別して調停による紛争解決に乗り出すように努めてきていた。

上記の事件は、浄水器製造会社の代表取締役社長ヤン氏(原告)が自分の会社の営業社員であったク氏(被告)とともに「歯科用の圧力水の供給装置」を開発して、ヤン氏の名義で特許登録した後、被告のク氏が退社してから、独自にこの装置を生産、販売したことが発端となった。

ヤン氏は、ク氏を刑事告訴し、ソウル地法に特許侵害差止め仮処分の申し立てを出した。それを受け、ク氏は、この事件の発明に対して特許審判院に登録無効審判を請求した。特許審判院はこの発明がク氏とヤン氏の共同発明であるにもかかわらず、ヤン氏がク氏への正当な報償なしに単独で出願したもので、共同発明を共同出願しなかったため無効と決定したのに対し、ヤン氏が特許法院に審決取消訴訟を出したのである。

裁判部は、何回かの準備手続きを通し双方の願うところを十分熟知した上で、40分以上、双方が納得行くまで話し合えてから、原告と被告は今後、一切民・刑事・特許訴訟を起こさず、原告が被告に毎月500万ウォンを支払い、被告は原告の海外特許取得に全面的に協力するとの調停案に両方が合意し、両方とも満足した。 このようなケースを皮切りにした特許事件の調停活性化で、原告と被告に合理的な判決が下る契機になるものと期待される。


 

PCT制度改善に係わる今年度の韓国特許法の改正案


(1) 改正PCT条約の反映
最近改正されたPCT条約を反映して、国内段階進入の時限を国際予備審査請求の可否と関係なく30ヶ月に統一して、出願人の便宜を図る改正案が推進されている。

(2) その他
実用新案登録の出願が基礎的な要件審査を通過できなかった場合は、予め納付された登録料を出願人に返還するようにし、PCT出願の取消決定および無効審判に関する条項を整備して、PCT出願の記述内容と、国内段階進入時において提出した翻訳文の記述内容とが同一の場合のみ特許が取得できるようにした。さらに、登録料の不足納付時において、補正の機会を付与するようにした。 特許庁では、この改正案を今年の下半期中に施行する予定にある。


 

特許庁、特許業務を完全オンライン化する


特許庁が、政府機関としては初めて出願、審判請求および事務処理など、行政全般にかけて電子化を具現した。特許庁は、2002年7月から出願における審査・異議申立・登録・審判にいたるまで、全ての特許関連の書類がオンラインで提出できるようになると発表した。

これに従い、特許関連の全ての書類をインタネットで提出し、特許庁からの全ての通知書類がオンラインで受領できるようになる。また、特許庁の内部的には電子事務処理システムの構築で、全ての書類をデジタルデータとして流通させ、電子審査および電子決裁に活用するなど、事務処理の全過程がオンライン化される。 これに関連して、特許庁は去る1999年1月、世界最初に産業財産権の全分野にかけてオンライン出願システムを開通したのに続き、2000年12月、オンライン手数料納付システムを開通し、去年の3月には特許情報モバイルサービスを提供し、特許顧客コールセンターを開設する一方、オンライン審判システムを構築した。


 

貿易委員会、国内最初に並行輸入に対する審判基準を設ける-スタークラフト及びディアブロに対して並行輸入差止めを決定


貿易委員会(委員長:全聖??)は、2002年6月27日木曜日、第175次会議を開催して、国内最初に並行輸入に関する審判基準を提示し、(株)ビエヌティ及びニューイントン・インターレクティブに対してスタークラフト(Star-craft)及びディアブロ(Diablo)に対する輸入行為を中止するよう是正措置命令を下した。

並行輸入(Parallel importation)とは、外国で適法に商標が付着されて流通されている真正商品を、第3者が国内の商標権者又は商標専用使用権者の許諾無しに輸入する行為であって、その許容可否に対しては、全世界的に統一された規範がない中で、国際的にも大きな関心を引いている重要なイッシューである。

しかし、今まで国内でも実体法的な判断基準がない中で、法院の判例も明示的な立場を明らかにしたことのない事案であった。従って、貿易委員会が国内最初に並行輸入の許容可否に対する具体的な審判基準を提示したことは、非常に重要な意味を有する。

コンピューターゲームの運営・管理業体である(株)ハンビットソフトは、若者たちに爆発的な人気を集めているコンピューターゲームソフトウェア「スタークラフト」及び「ディアブロ」に対して、米国DAI社(ブリザード社の知財権管理会社)から国内へ商標専用使用権を設定された会社であって、(株)ビエヌティ及びニューイントン・インターレクティブが、この件のゲーム物(並行輸入品)を外国の流通業者より直輸入して国内へ販売する行為は、(株)ハンビットソフトの知的財産権(商標専用使用権)を侵害する不公正貿易行為であるため、これに対する調査及び輸入差止措置を貿易委員会へ要請したことがあった(2002.2.19)。

従って、貿易委員会は、国内外の制度及び判例に対する深度のある検討を通じて、次のような5つの具体的な並行輸入許容可否に関する審判基準を国内最初に提示し、この基準への充足あるいは合致有無に基づいてこの件のコンピューターゲームソフトウェアに対する並行輸入許容可否を判断した。

並行輸入許容可否に関する審判基準は、①国内商標権者等による該当権利の登録有無、②外国商標権者と国内商標権者等との同一性の有無、③国内商標権者等による該当商品の製造・販売有無、④国内商品と並行輸入商品間の品質の同一性有無、⑤国内商標権者等の独自的な信用(GoodWill)形成有無である。

これによると、 ①(株)ハンビットソフトは、スタークラフ及びディアブロに対し、2002年1月22日付にて大韓民国の全域にて2002年12月31日までに有効な商標専用使用権を特許庁へ登録しており、 ②(株)ハンビットソフトとブリザード社間には、同一人の関係(同一会社、系列会社、輸入代理店)がないものと確認されており、 ③(株)ハンビットソフトはブリザード社より提供されたマスターCDを用いてLG LCD 清州工場でOEM方式で国内供給用の製品を製作して販売しており、 ④更に、ハングル用に提供されるばかりでなく、15才であれば利用が可能な‘ティーンバージョン’に製作、販売される上、A/Sが支援される(株)ハンビットソフトの製品に比べて、並行輸入品は品質が劣るものと評価されており、 ⑤1998年4月以後、(株)ハンビットソフトは、ゲーム物の認知度の向上及び維持のために、専用ウェブサイトを開設して運営しており、専用サーバーの増設、コールセンターの運営等、多様な投資をして、独自的な信用(GoodWill)を形成する等、この件に対しては5つの基準全てがコンピューターゲームソフトウェアに対する並行輸入差止めが可能なものと調査された。

これによって、貿易委員会は、(株)ビエヌティ及びニューイントン・インターレクティブのスタークラフトとディアブロに対する並行輸入を、(株)ハンビットスフトの知的財産権(商標専用使用権)を侵害する行為と判定し、(株)ビエヌティ及びニューイントン・インターレクティブに対して、向後、この件のコンピューターソフトウェアに対する輸入行為を中止するように求める是正措置命令を下すことを議決した。


 

登録商標“GIANNI VERSACE”と使用商標“ALFREDO VERSACE”とは相互類似する(2002.4.26.大法院2001ダ 4057, 2001ダ4064 判決)


外国人の姓名商標に対する類似範囲と関連して、大法院は最近、登録商標“GIANNI VERSACE”と使用商標“ALFREDO VERSACE”とは相互類似するとした原審判決に対し、債務者である株式会社セウク通商他1人が、債権者であるジアニベルサチェ・エセピアに対して提起した上告を全部棄却した。

原審は、債務者が使用する“ALFREDO VERSACE”商標は、その構成部分である“ALFREDO”と“VERSACE”とが分離観察されれば、取引上に不自然であると考えられる程不可分的に結合されていると言えないため、 “ALFREDO”又は“VERSACE”のみに簡略に呼称及び観念づけられ、そのハングル表記である“???? ????”商標も同様であり、これら債務者の商標が“ベルサチェ”のみに呼称、観念づけられる場合、債権者の登録商標である“Versace”と呼称及び観念が同一となり、“ベルサチェ”のみに略称され得る債権者の他の登録商標である“GIANNI VERSACE”、 “VERSUS Gianni Versace”などとも呼称及び観念が同一であるため、債権者の商標等と債務者の商標等とを全体的、客観的、離隔的に観察する時、相互類似する商標であると判断し、両商標が付着された製品の製造及び販売経路、売場の運営方式、及び販売価格の差だけでは商品の品質や出処に対して誤認、混同をもたらす恐れがないと断定できないという趣旨で判断した。

さらに、商標法第51条第1号の適用可否と関り、原審はこの法律規定が自己の姓名又はその姓名の著名な略称を普通に使用する方法で表示する商標に対しては、それが商標権設定の登録があった後に、不正競争の目的で使用する場合でない限り、登録商標権の効力が及ばないと規定しているが、債務者の商標等が債務者の姓名商標でなく米国のデザイナーであるアルフレドベルサチェの姓名商標であるため、上記規定が債務者に適用される余地はないと判断した。 これに対して大法院は、このような原審の判決を全部維持したのである。


 

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