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2008年 1月号


- 大法院判例(事件番号2007フ1442; 2007.10.11.宣告) [特許請求の範囲に “本質的に~から成る(consisting essentially of)”という用語の使用不可。]
- 特許・実用新案の登録料を大幅に引下げ
- 特許審判期間を6ヶ月以内に短縮
- 医療診断関連技術における特許審査基準の改正 (医療診断方法の特許を許容)
- 特許訴訟で勝訴のジェネリック薬品に180日間の独占権を付与
- ジェネリック薬品の市販意志があるだけでも特許侵害予防請求が可能
- 韓米特許審査ハイウェイ2008年1月28日から試験的に実施
- 韓国語が国際特許条約の国際公開語に採択
- 文桓球(ムン・ファング)弁理士のご紹介
 

大法院判例(事件番号2007フ1442; 2007.10.11.宣告) [特許請求の範囲に “本質的に~から成る(consisting essentially of)”という用語の使用不可。]


発明の名称が “癌関連抗原をコーディングする単離された核酸分子、その抗原及びこれらの用途”である特許出願(韓国特許出願1999-7002853)の出願人は審査過程で‘特定配列から成る核酸分子と混成化されるヌクレオチド配列を有する癌関連抗原をコーディングする単離された核酸分子’を‘特定配列から成る核酸分子と混成化されるヌクレオチド配列から本質的に成る癌関連の抗原をコーディングする単離された核酸分子’と補正しながら、このような表現は“~を含む”と“~から成る”の中間段階の範囲を表現するものであって、請求の範囲の構成要素の新規な特性に影響を与える非特定成分は排除され、非本質的な任意の構成要素は排除されない表現である旨を主張したが、拒絶決定された。

出願人は拒絶決定不服審判を請求し、特許審判院は、請求の範囲の構成要素の新規な特性に影響を与えない非特定成分の位置、大きさまたは内容が特定されておらず、混成化条件のみでも非特定配列を特定することができないので、特許請求の範囲が不明瞭で、英文を併記したとしても発明の構成が不明確であるという理由から審判請求を棄却した。

出願人は再び、特許法院に審決取消訴訟を申し立て、特許法院は、米国での特許請求の範囲に対する解釈基準がその法体系を異にする韓国にとって、すぐにこれを適用することはできず、‘本質的に~から成る’という表現は ‘成る’を強調する意味に解されるので不明確ではないと判示した。

しかし特許庁は、このような特許法院の判決に不服し大法院に上告したが、大法院は、元々必須構成要素でのみ記載するようになっている請求項にあって、‘成る’という表現に ‘本質的に’という単語を付け加えることで ‘その構成要素が本質的にその請求項に記載された塩基配列のみから成る’という意味なのかそれとも‘その請求項に記載した構成要素は本質的に含まれ、それ以外の別途の構成要素の追加を許容するという’意味なのかが不明瞭であり、原告が審査過程では半開放型である‘consisting essentially of’を念頭に置いたものと見られ、後になって単純に‘成る’の意味に過ぎないと主張したが、米国式特許請求項の内で半開放型に解される‘consisting essentially of’が併記されており、不明瞭なハングル部分の意味をより一層不明瞭にさせているとしながら特許法院の判決を破棄した。


 

特許・実用新案の登録料を大幅に引下げ


特許庁は 2008.1.1.より特許・実用新案の登録料を大幅に引き下げた。 この度の引下げ幅は、特許及び実用新案の設定登録料(1年~3年) 及び第9年次までの年次登録料(4年~9年)を平均11%引き下げることによって、権利者達にとって約114億ウォン程の負担軽減効果があるものと推定される。


 

特許審判期間を6ヶ月以内に短縮


特許庁によれば2007年11月末現在における特許及び実用新案の審判請求(拒絶決定不服審判、特許無効審判など)は、計10、867件で前年同期比で11%増加し、審判処理期間は2003年の平均14ヶ月から2004年には12ヶ月、2005年9.1ヶ月、2006年8.1ヶ月と毎年減少していることから、2007年末には6ヶ月以内に進入するであろうとの展望を述べた。

特許庁は審判期間短縮の為に、2005年には49名であった審判官の定員を、2007年には99名にまで増員させ、各種プロセスと制度を効率化することにより審判期間を短縮させることができたと説明した。また、書面審理の代りに両当事者が出席して争点を早期に整理する集中審理プロセスを昨年より試験的に導入し、2007年にはこれを当事者系審判全体に拡大した。故意的な審理引き延ばしを防ぐために審判指定期間の不要な延長を制限し、優先審判対象を更に拡大することで審判処理期間を短縮した。


 

医療診断関連技術における特許審査基準の改正 (医療診断方法の特許を許容)


特許庁は 2008年1月1日から医療診断方法に係る大部分の発明に対し特許登録を許容するよう審査基準を改正した。

特許庁は医療診断方法において、医師の直接的な‘臨床的判断'を含まない場合にはこのような方法を特許対象として認めるとし、これを反映した改正 ‘医療・衛生分野審査基準'及び‘医薬分野審査基準'を2008年1月から施行している。

特許庁によるこの度の審査基準改正は医者の所見を排除した診断技術に対して、特許登録を認める世界的な傾向を反映したものである。従来は人間の身体を対象に医師が行う手術・治療・診断方法の発明は、国民が医療の恩恵に制限を受けてはいけないという共益的側面があり、原則的に特許が許容されていなかった。


 

特許訴訟で勝訴のジェネリック薬品に180日間の独占権を付与


福祉部の食品医薬品安全庁は、2007年11月30日韓米FTA後続立法で ‘許可・特許連携制度’を取り入れる薬事法改正案に対する説明会を開催した。

改正案によると、ジェネリック薬品の開発会社が特許医薬品に対して市販許可の申し込みをする場合、7日以内に特許権者にこの事実が通報され、特許権者は30日以内に特許訴訟を申し立てることができる。

ジェネリック(Generic)薬品とは特許保護中の医薬品とは反対の概念で、特許満了になったり、特許の保護を受けない医薬品の通称である。狭義としては元々生産された薬品の特許期間が終了した後、他の製薬会社が公開した技術と原料などを利用して作られた薬品であって、特許化されたものと同一の薬効・品質を有するものを意味し、一番最初に作られた製品は特に ‘ファーストジェネリック’と呼ばれる。一般によく使われている‘コピー薬'の正式名称である。

訴訟が申し立てられれば、食品医薬品安全庁は最大12ヶ月間ジェネリック薬品の製造・輸入を制限する条件付き許可を承認する。しかしこの期間においても、判決前に特許が満了になったり、特定事項(臨時措置を取る緊急の必要が無い場合、特許の権利範囲に属さない場合など)が立証されれば製造・輸入が可能である。

食品医薬品安全庁はまた、特許リストに登載された特許の非侵害または特許無効を立証した後、許可された品目に対しては180日間の市場独占権を付与することとした。

市場独占権付与の対象は i)許可申請前、特許無効または該当特許に属さないという判決・審決を受けた医薬品 ii)後続申請者が申し立てた審判で特許無効または該当特許権に属さないという判決・審決を受けた医薬品 iii)抗訴審で後続申請者に有利な判決・決定のある医薬品などである。


 

ジェネリック薬品の市販意志があるだけでも特許侵害予防請求が可能


特許審判院は最近 “ジェネリック薬品を実際に市販していないとしても明白な販売意志のある場合には、特許侵害予防請求権の行使対象となるので審判請求の対象になる得る”と審決した。(審判番号: 2007ダン1221、審決日: 2007.10.31)。

ファイザーは、国際薬品の‘国際アムロジピン’に対する健保審査評価院における給与登載手続きの進行に対し、国際薬品の製品発売を阻むため、2007年5月11日付で“国際アムロジピンはノバスク関連特許の権利範囲に属する”として積極的権利範囲確認審判を請求した。

既存の判例の場合、積極的権利範囲確認審判では確認対象発明が実施されていない場合には、確認の利益がないという理由で不適法却下されていた。

しかし、特許審判院は、この事件のように明白な市販意志がある場合には製品の生産以前であっても審判請求の対象になり得ると審決した。特許審判院はこの度の審決でファイザーの特許権が有効であることを前提に、権利範囲にあたるか否かのみを判断し、現在ファイザーの‘ベシル酸アムロジピン’に関連する特許無効審判は大法院にて係属中である。


 

韓米特許審査ハイウェイ2008年1月28日から試験的に実施


韓国特許庁及び米国特許商標庁は、韓米特許審査ハイウェイを2008年1月28日から1年間試験的に実施し、その後に継続的な施行可否を決定すると発表した。

韓米間特許審査ハイウェイによって、同一の発明を韓国及び米国に特許出願した後、どちらか一国で先に特許登録決定を受けた場合、これを根拠に相手国の特許庁に審査ハイウェイを申し込むことができる。韓米間特許審査ハイウェイについては米国特許商標庁ホームページ(http://www.uspto.gov/web/patents/pph/pph_kipo.html)でもその情報を見ることができる。


 

韓国語が国際特許条約の国際公開語に採択


韓国語が国際特許協力条約(PCT)の国際公開語に公式採択された。 スイスジュネーブで開催された‘世界知識財産権機構(WIPO)第43回総会’にて183会員国の満場一致で韓国語がPCT公式公開言語に採択されたが、現在までPCTによる国際公開言語には英語・フランス語・ドイツ語・日本語・ロシア語・スペイン語・中国語・アラビア語の8言語があって、この度、韓国語とポルトガル語が追加され10言語となった。


 

文桓球(ムン・ファング)弁理士のご紹介


弊法人は顧客に対する法律サービスの強化のため、 文桓球弁理士を採用した。

文桓球弁理士は延世大学校物理学科及び同大学院を卒業し(理学修士)、亜洲大学システム工学の博士課程を修了した。1988年から1992年まで三星電子半導体研究所工程開発チームの物性分析チーム長、1993年から1999年までは高等技術研究院情報通信研究室に勤務し、その後延世大学校学部大学工学系列学士指導教授として勤務していた。

文桓球弁理士はアマチュアマラソン選手として [私の中への旅行、マラソン]を著し、又 [歴史の目で見直す科学新聞、物理化学編]なども著している。


 

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